心理的リアクタンスという言葉を聞いたことがありますか?
人は「やれ」と言われるとやりたくなくなるというもので、たとえ好きなことでも「毎日2時間、必ずやってください」と言われると、だんだんやりたくなくなるものなんです。
「義務感」を感じると、途端にやりたくなくなるんですね。
そう、人は自分でやりたいと思ってやりたいのです!
また、心理的リアクタンスの一種なのですが、「カリギュラ効果」という言葉もあります。
これはマーケティングの世界でよく聞かれる言葉なのですが、「禁止や制約されると返ってやりたくなる」というもので、カリギュラ効果を利用したタイトルをつけて記事を読ませようとするものも、よく見かけます。
たとえば、
「痩せたくない人以外は絶対に見ないでください」
「効果がありすぎるので悪用禁止!絶対に好きな人が振り向く方法」
「閲覧注意!私が一週間で綺麗になったヒミツ」
などのように、カリギュラ効果を利用したタイトルは、どれもつい興味をそそられてしまうようなタイトルですよね。
また、テレビ番組での「ピー音」や「ぼかし」など、隠されると知りたくなるのも「カリギュラ効果」の一種です。
これらの心理的リアクタンスやカリギュラ効果は、恋愛にも応用することができます。
私のこと好きにならなくてもいいよ
片思いの好きな人を振り向かせたい!と思ったとき、おそらく多くの女性は「私のことを好きになって!」という気持ちで相手に向き合うと思います。
相手が彼氏でも、なんだか私ばかりが彼のことを好きだなぁ、と感じる時はやっぱり、「私のことをもっと好きになってほしい」と頑張るでしょう。
しかし、この「好きになって」スタンスだと、なかなか好かれることはありません。
「好きになって」スタンスでは上下関係ができてしまい、相手が上で、あなたが下になるからです。
私も「好きになって」と頑張っても、好きな彼が振り向いてくれることはありませんでした。
そこで、心理的リアクタンスを利用した、「私のこと好きにならなくてもいいよ」スタンスの登場です。
「別に私のこと好きにならなくてもいいよ!」というスタンスでいれば、好きな人の前でも全然無理をしないし、自分らしくいられるし、相手に媚びることもなく、返って好かれてしまう。
「私のこと好きにならなくてもいいよー」だけど、別にあなたは彼を好きでいたらいいですからね。
さらにいいのが「別に私のこと好きにならなくてもいいよ」のあとに、「ま、私と付き合うと楽しいけどね〜。」というマインドも持っているとなおよし!
とくにモテる男性って、「私のこと好きにならなくてもいいよ」スタンスに弱いです。
なぜなら、彼らは女性から「好きになって」スタンスで近づかれることが多いから。
なんども言うように、結局、自分がやりたくて、やりたい。
だからこそ「好きになって」というスタンスで相手に近づくのは得策ではなく、心理的リアクタンスを利用した「私のこと好きにならなくてもいいよ」スタンスのほうが、好きな人が振り向いてくれる確率が上がります。
私もこれは大きく実感していて、「好きになって」をやめたら振り向いてもらえた経験があります。
『ロミオとジュリエット』もカリギュラ効果
『ロミオとジュリエット』のように障害のある恋愛もカリギュラ効果の一種で、「ロミオとジュリエット効果」なんて言葉まであります。
周りから反対されているとか、大きな年の差があるとか、一筋縄ではいかないような恋愛の場合、ふたりの絆がつよまり気持ちが燃え上がるのですね。
まぁ、私はすんなり周りに祝福される関係の方がいいので(笑)、わざわざ障害をつくりたくはないですが、ヒミツの恋愛の方が燃え上がる気持ちもわからなくはありません。
まさに不倫などは、ふつうの恋愛よりも二人は情熱的でしょう。
職場恋愛でも、あまり周りに知られるとよくない職場の場合など、あえて秘密の関係にしてしまうと燃え上がることがあります。
心理的リアクタンスを恋愛に活かす
心理的リアクタンスとは、簡単に言えば、人は強制されることを嫌い、自分の意思でやりたい、決めたい、というものです。
たとえば、いつも彼女の方から「会いたい!会いたい!」と言っていたので、彼氏は安心感もあって、少しぐらい友達を優先してもいいだろうと、彼女をほったらかしにしていた。
しかし!
ある日を境に彼女が「そっか、週末会えないんだ!いいよー!」と、明るく返信してきた。
となると、ここで心理的リアクタンスが働くわけですね。
「会いたい、会いたい」と言われつづけると、なんだか強制されているように感じていたものの、
「会えなくてもいいよー」と言われてしまうと、返って会いたくなってしまう(ことがある)。
彼のほうが、自分の意思で選べるようになったことで、「彼女に会いたい」という選択肢が生まれるわけですね。