恋愛本をたくさん読んでいたり、恋愛ブログをたくさん読んでいる方なら知っている方も多いであろう「サンクコスト」。
経済用語のひとつで「埋没費用」のことです。
「悪用禁止!」などのキャッチフレーズとともに紹介されることも多い「サンクコスト」ですが、私も彼に片思いをしている段階(追いかけている時期)から知っていて使っていました。
今となっては、追いかけていた時期からしていたことが功を奏した!とも考えられますが、当時はあきらかに失敗していた状況…。
今回は恋愛におけるサンクコストについて、効果的な使い方とともにご紹介していこうと思います。
恋愛におけるサンクコストとは
サンクコストとは簡単にいうと、「元をとらないと!」という心理が働くというものです。
読みかけの本が面白くなくても最後まで読むとか、買ったはいいけど一度も着ていない服を捨てられないのも「サンクコスト」です。
面白くない本を最後まで読むことに時間を使うより、別のことに時間を使ったほうがいいのに!
着ていない洋服を処分してしまった方が、クローゼットにスペースができるというのに!
それなのにやっぱり「元をとらないと」という心理が働いてしまうのですね。
なぜ恋愛本などで「サンクコスト」が紹介されるのかというと、相手の女性にお金をかけたり、時間をかけたりした分を「取り返さないと!」と思う心理を利用しよう!というものです。
つまり、好きな男性に、あなたのためにお金や時間を使ってもらうことで「これだけお金をかけたんだから」「これだけ時間を使ったのだから」という心理が働き、
「彼女を手放してなるものか!」と相手を執着させることができる、というものです。
あなたがサンコクストの罠にハマっていませんか?
恋愛がうまくいかない女性こそ、じつはこの「サンクコスト」の罠にハマってしまっているかもしれません。
「こんなにずっと好きなんだから、今さら諦めるわけにはいかない」
という心理が働き「なにがなんでも彼を振り向かせよう」と、恋愛を楽しむどころではなくなり、相手のことを「好き」という感情が置いてきぼりになります。
LINEだってそっけないし、冷たい返信ばかりだし…冷静に考えると「こんな相手のどこがいいの?」なんて思ってしまうんだけれど、冷静に考えられないのもまた恋愛であり、やっぱり今さら諦めるわけにはいかないのですね。
恋愛は諦めることで状況が変わることも多く、また、諦めることで彼よりもっと素敵な人と出会えるかもしれないというのに!
もちろん「諦めないでいたら叶った!」という例もあります。
しかし、この「元をとりたい」という罠に陥りやすい人は、逆に損をしやすいと言われています。
せっかく始めたのだからとやめられない趣味なんかが、そう。
やめることで、他にもっと自分の日常が輝く趣味に出会えるかもしれないのに、せっかく始めたという理由だけで続けている趣味に、時間とお金を費やしているのです。
人って、なにかを始めるよりやめることの方が難しいのですね。
恋愛におけるサンクコストの効果的な使い方
私が愛されない恋愛をしていた過去、「お金を使わせるなんてもったいない」と思って奢られることが苦手だったし、
私が相手の男性が住んでいる町のほうへ積極的に遊びに行っていました。
つまり、私の家の近くまで来てもらう手間暇をかけさせるのは申し訳ないと思っていたんですね。
これは愛されない女性の典型的なマインドです。
私の家が、職場からの帰り道の途中にあった彼氏は、私の家にはよく来てくれていましたけど、その彼氏にたいしては、なかなか遠くへ遊びに行こうという提案もできませんでした。
こうして「サンクコスト」の罠にハマっていたのは、相手ではなく自分だったわけです。
恋愛において「サンクコスト」を利用するために必要なのは、「私はお金をかけてもらってもいい」「私は時間をかけてもらってもいい」と思えるマインドです。
このマインドなくしては成立しません。
恋愛にはさまざまなテクニックがありますが、結局のところマインドが変わらないとただの付け焼刃になってしまうんです。
「私はお金をかけてもらっていい」
「私は時間をかけてもらっていい」
というのは傲慢になっていいというわけではなく、自分をそれぐらい価値のある存在だと認めること。
男性って、価値のある女性にお金と時間をかけたがります。
自分が自分のことをどう扱っているかが、周りのあなたに対する扱い方を決めるので「私は価値のある存在だ」と認めることは、「サンクコスト」をスムーズに使う上で大切なのです。
愛されている女性は「サンクコスト」という言葉なんて知らずに、当たり前のように使っているんです。
「迎えに来て〜」
「うち来るときお茶買って来て〜」
たった数百円の本であっても読まずに処分するのが「もったいない」と思ってしまうように、恋愛におけるサンクコストも、大きな金額や時間じゃなくてもいいんです。
日々のなかの小さな積み重ねが大きくなっていきます。
いきなり大きなお金や時間を使わせようとするのではなく、ちょっと手間がかかるぐらいの積み重ねが、ちょうどいいのですね。
恋愛におけるサンクコストの間違った使い方
さて、私は彼に片思いをして、追いかけまくっている段階で「サンクコスト」という言葉を知りましたが、私は使い方を間違えていました。
相手に「時間を使わせないと!」「お金をかけさせないと!」ということばかりに意識が向いていたので、
追いかけている上に、さらに相手にかまいすぎた。
ただのめんどくさい女になっていた。
なにかをお願いしても断られることが多くなり、挙げ句の果てには音信不通です。
サンクコストはすぐに効果がでるものではなく、長い時間をかけてできあがるものです。
それなのに当時の私は、結果だけを求めていたので、なかなか現れない結果に「もっとお金を使ってもらわなきゃ!」「もっと時間を使ってもらわなきゃ!」と、彼にお金や時間を使わせることが目的になってしまっていました。
こんな女、嫌ですよね(笑)。
「俺を追いかけてる女」は男性にとって価値が高いとは言えず、そんな女性からの頼まれごとはめんどくさいだけだった。
恋愛において「サンクコスト」という言葉を知るキッカケはさまざまかもしれませんが、相手を追いかけていて「どうにかして振り向かせたい!」「もっと好きにさせたい!」という状況である方も多いと思います。
しかし!
相手を大好きすぎて追いかけている状況で「サンクコスト」を使おうとしても、まさに「ミイラ取りがミイラになる」状態。
相手ではなく自分がサンクコストの罠にハマるんですね。
「こんなに頑張っているんだから!」と、どんどん相手への思いだけが強くなっていくんです。
そして執着がエスカレートしてしまいます。
彼に片思いをしていた頃、私の「サンクコスト」戦略は失敗したかのように思えます。
しかし私が彼のことを諦めてからうまくいったのは、片思い時代にやっていた「サンクコスト」が効いていたのかもしれません。
私のLINEの相手をする時間も、立派なサンクコストです。
それでも結局のところ恋愛がうまくいったのは、私が彼を追いかけるのをやめて、愛される女性のマインドを身につけたからには他ならず、
彼にとって価値のある女性になれたからです。