ナポレオン・ヒルが書いた『思考は現実化する』が発売されてから、思考が現実化するとあちらこちらで言われるようになりました。
思考が現実化するというと、考えたことがそのまま現実になるようなイメージですが、考えたことがすぐに現実化するわけではありません。
日々たくさん、たくさん考えていることが、やがて潜在意識にインプットされ、それが自分が信じていることになります。
その信じていることが現実になると言うことです。
とは言うものの「潜在意識でなにを信じているかわからない!」「どうしようもないじゃないか!」という話なんだけれど、
潜在意識でなにを信じているのかは、いまの自分の現実を見ればわかります。
これまで自分が信じてきたことが、いま目の前に現実となって現れているのですね。
「どうしても」と必死になるのは信じていない証拠
私が「どうしても彼と付き合いたい」と必死になっていたとき、まったく思う方向へ現実は進んでいかず、挙げ句の果てには音信不通となりました。
「どうしても付き合いたかった」私は、あらゆる本、ブログを読み漁り、手を替え品を替え、それはもう必死でした。
なぜこんなにも必死になったかというと「彼と付き合える」と信じていなかった。裏を返せば「彼と付き合えないかもしれない」と信じていたからです。
信じていること(=彼と付き合えない)が現実となって続くだけで、結果、音信不通にまでされてしまったのです。
人は、信じているときは「どうしても」と必死になりません。
「そうなれる」と思っているときは、体の力が抜けているんです。
好きな人と「付き合える」と思っている人は、片思いの過程も楽しんでいて余裕があるし、「付き合えない」と思っている人は必死になります。
結局私は「私が幸せになるなら、彼でも、彼じゃなくてもいいや」と思えたことによって、彼とお付き合いに至ったのです。
「どうしても付き合いたい」と必死になっていたときは、「彼と付き合えないかも」と信じていた。
だけど「彼でも、彼じゃなくてもいいや」と本気で思えたことで、潜在意識では「彼とも付き合える可能性はある」に変わったのですね。
信じるというと100%信じないといけないと思いがちですが、「かも」でいいのです。
結婚するつもりはなかった女性が結婚した話
私が昨年知り合った40代の女性は、39歳で結婚をしました。
彼女いわく、
「そもそも結婚するつもりは全然なかった」
「彼にアプローチされて付き合うようになり、自然と結婚に至った」
というわけです。
結婚について焦ったことが全くなく、結婚するつもりもなかったけれど、出会ったんですね。
結婚するつもりはなかったけど、「結婚できない」とも信じていなかったのです。
振り返ってみると、私もある時までは「海外に住む」つもりなんて全くありませんでした。
海外に住んだ経験のある人の話をきいても、うらやましいとも思わなかった。
裏を返せば「海外に住めない」とも思っていなくて、結果、時期がきて「海外に住もう」と思い、お金の心配もなく海外に住むことができました。
こういうことって、よくありますよね。
「つもりはなかったけど、そうなった」
つもりはないって、できないとは違います。
そもそも、つもりはないことって、たくさん考えないですよね。潜在意識で「そうならない」とは信じていないと言うことです。
結婚するつもりがなかった彼女も、仕事が好きで、結婚がどうのこうのと全然考えていなかったのだそうです。
「恋愛がうまくいかないかも」を手放す
いま、うまくいっていないように見える状況で、「彼とうまくいっちゃうもんねー」と信じるのが難しい人や、「彼とうまくいっちゃうもんねー」とたくさん、たくさん言い聞かせるほど、逆に「うまくいかないかも」が襲ってくる人がいます。
それよりも「恋愛がうまくいかないかも」と信じているほうを手放すほうが楽です。
たとえば、あなたが100mの選手だったとして、幼稚園児と競争することになったとき「勝てないかも」と心配しないですよね。
いま、どうしてもうまくいかせたい恋愛があるのなら、その恋愛を、100m日本一の選手との戦いにするのではなく、幼稚園児との競争だと思う。
「うまくいかないかも」と心配しないということは、「うまくいくかも」という可能性が芽生えるということなんです。
まさに、私の例ですね。
「うまくいかないかも」を信じないようになるには、相手のことを考えすぎないこと。
幼稚園児との競争のことを、延々と考えないでしょう?
もちろん好きな人のことを考えすぎないことが難しいのはわかっていますが、相手のことではなく、自分ことを考える。
「私はどうしたら幸せな気持ちになるだろう?」と、自分を幸せにさせてあげることに夢中になる。
「この恋愛をうまくいかせたい!」と思うと、相手に意識が向いてしまいます。
うまくいかせたいと思いすぎて必死になるぐらいなら、自分がより魅力的になることに集中したほうが、結果うまくいってしまったりするのですね。